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マーケティングへのローカリゼーション導入作業とは

ローカリゼーション導入に関する知識の豊富さがプロジェクトの成否を決める

皆さまがローカリゼーション プロバイダーを評価する際、対応業務の豊富さや品質であるとか、機械翻訳サービスの有無や翻訳者によるサービスの内容については確実に検討されていることと思います。 しかし、導入プロセスについてはどうでしょうか? これはプロジェクトの成否を分ける決定的なポイントですが、意外に見過ごされがちです。

初めて利用される製品・サービスに馴染んでいただく「導入」作業は、お客様との強力なパートナーシップを確立するうえで極めて重要なプロセスです。最初に十分な時間をかけてしっかり導入作業を済ませておけば、その分だけ翻訳プロジェクトを効率よくスムーズに進めることができます。 導入作業はトレーニングの一種と捉えられる場合がありますが、その枠にとどまらない非常に大きな意味があります。

#1: 導入作業を構成する要素

ローカリゼーションの導入作業には以下の 3 つの要素が含まれます。

  • 技術的な導入: コンテンツ管理システム (CMS) の Marketo、Eloqua などを利用されているお客様向けの作業。 御社の CMS とローカリゼーション プロバイダーのポータルを結び付けて、翻訳ワークフローの自動化を可能にします。 これには、効率性を高め、プロジェクトに費やす時間を節約できるようにする意味があります。
  • 高度な言語テクノロジーに関する導入: 人工知能 (AI) や機械翻訳の利用に関する作業、また、用語集や翻訳メモリの作成に関する作業。 これには、ブランドが発信するメッセージの統一性を保ち、効率性を高め、迅速に成果が得られるようにする意味があります。
  • オペレーションに関する導入: 財務管理や報告処理、また、予期しない問題が発生した場合のサポートに関する作業。 これにはローカリゼーション プロバイダーとの連絡を簡素化し、迅速な遂行を可能にする意味があります。

これら 3 つの要素は、ビジネスの障壁を取り払い、お客様とローカリゼーション パートナーによる共同作業の効率性をいっそう高めるための作業です。

#2: 効果的な導入作業のために必要なこと

ローカリゼーション パートナーは、導入を効果的に遂行するためのプランを注意深く策定し、意思の疎通を的確に行いながら、必要な各分野に通じた人材を集めてチームを編成する必要があります。

導入作業チームがあらゆる面から導入プロセスに取り組む態勢を整える間、お客様には、目標や期待内容を徹底的に明確化していただかなくてはなりません。 これは、両者の強固なパートナーシップを最初の段階で確立するために不可欠なステップです。

#3: 導入作業チームが果たす役割

複雑な導入プロセスを進めるにあたり、導入作業チームは以下の準備を行う必要があります。

  • お使いの CMS を言語プロバイダー側のポータルと接続するための設定を行う (該当する場合)
  • お客様のブランド ポジショニングを的確に行うためのコンサルティング サービスを提供する
  • 見積もり、承認、発注、請求の管理をスムーズにするため、これらの処理に関するニーズを定義する
  • 提供されるローカリゼーション サービスを的確に評価できるよう、ニーズに応じた報告方法や報告内容を定める

ローカリゼーション プロバイダーには、お客様の具体的なニーズに対応し、シームレスな導入プロセスを遂行できる柔軟性が求められます。

#4: 問題発生時の対処方法

目標設定や導入作業をどれだけ周到に進めても、やはり現実には想定外の事態が起こり得ます。 たとえば、ローカライズ対象のファイルが予定どおりに納品されなかった場合の 対応手順なども明確でなくてはなりません。

ローカリゼーション プロバイダーには、こうした問題を迅速に解決するための積極的なカスタマー サービスが求められます。 ライオンブリッジの場合は、お客様の導入担当者が状況に応じて必要な内部リソースを確保できるようにしています。 世界各地を拠点とするそれぞれの部署が協力し、迅速で的確な解決を目指す体制が確立されています。 当社のサポート チームは 8 つの言語に対応しているため、お客様は使い慣れた言語で当社サービスをご利用になれます。

不測の事態への備えを十分に見込んだ導入作業を提供できるローカリゼーション プロバイダーならプロジェクトの進行も安心です。

#5: 導入作業が十分でない場合のリスク

導入作業にしっかり時間と手間をかけることなく実作業に入ることは、連絡が取りにくい状況や、翻訳作業に長期間を要する事態の発生につながります。

一方、導入作業の進行に時間をかけすぎると、たとえば、緊急を要する重要な案件についての連絡方法がメールだけになるといった危うい状況が発生しかねません。 もちろんメールが適しているケースもありますが、概してトラブルにつながりやすいため、 特に、大量の翻訳作業を伴うプロジェクトにはお勧めできないアプローチです。 ファイルのやり取りを手作業に頼ることは以下のようなリスクを伴います。

  • ドキュメントの紛失が発生しやすい
  • 確実なバージョン管理が難しいため、たとえば、完成版ではなく作業途中の仮訳バージョンなどが誤って納品されてしまうような事態が発生しやすい
  • 請求処理などが場当たり的に行われる可能性がある

導入作業をしっかりと実施すれば、ローカリゼーション プロジェクトを迅速かつスムーズに進行できます。

#6: ローカリゼーション パートナーを変更する場合の不安について

今まで利用してきたローカリゼーション パートナーから別のパートナーに切り替えたいが、移行に長い期間がかかっては困る… とお悩みの方もおられるでしょう。流動性の高いビジネス環境においてはなおさらです。 しかし、心配はありません。 新たなパートナーの導入作業チームにしっかりとした知識と経験、そして卓越した能力があれば、パートナーの移行は決して困難ではありません。

その場合、お客様は導入作業チームの案内に従って移行ステップを着実に進めていくことができます。 しかも、以前のプロバイダーから重要な資産を引き取る方法や、これから既存資産を上手に活用していく方法についてのアドバイスも得られます。 つまり、お客様は何も失うことなく新しいパートナーシップのメリットを享受できるのです。

まとめ

初めて言語プロバイダーを利用するにあたってローカリゼーション プロセスの疑問を解消したい方も、新しいパートナーの切り替えをスムーズに行いたい方も、導入作業チームのあり方については、ぜひとも十分に調査・検討されることをお勧めします。

導入作業にしっかりと取り組むローカリゼーション パートナーは、豊富な経験とノウハウを持ち、それをお客様のために役立てる姿勢を持った企業であると考えて差し支えありません。 導入プロセスに費やすわずかな時間は、長期にわたって大きなメリットを得るための投資とお考えください。

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Janette Mandell
著者
Janette Mandell