翻訳コストの削減

生産性の向上とより大規模なコンテンツ生成能力

翻訳品質の向上 - 人間が書いたかのようなテキスト

カスタマー エクスペリエンスの向上

より多くの市場に参入する新たな機会

生成系 AI と LLM の仕組みはどのようなものですか。

GPT のような生成系 AI と LLM は、人間がどのように文章を書くかを学習した AI エンジンです。インターネット上の大規模なコーパスでトレーニングされています。モデルに入力すると、幅広いトレーニングで得た知識から最も妥当であると思われる出力が生成されます。

LLM に最も適しているのはどのようなコンテンツですか。

編集、誤りの訂正、スタイルとトーンの管理、用語の遵守、表現の明確化のような作業を行う場合は、あらゆるタイプのコンテンツに LLM を使用することができます。 

コンテンツのリーチを拡大し、エンゲージメントを向上させるうえで文章の質を改善したい場合にも LLM を活用できます。LLM テクノロジーでは不正確な情報が生成される可能性があるため、正確な翻訳が必要とされるコンテンツに LLM を使用するとリスクが高くなります。

LLM とニューラル MT (NMT) エンジンの違いはどのようなものですか。

OpenAI の GPT-4 モデルは、英語から中国語への言語ペアの特定の状況において Yandex よりも優れた翻訳結果を生成できることが明らかになっています。 これは非常に重要な成果です。 ただし、GPT-4 はすでに実績のある NMT エンジン (マイクロソフト、Yandex、Google、DeepL、Amazon) ほどの成果をまだ上げておらず、12 ～ 50 倍のコストがかかる場合があります。

ChatGPT や GPT-3 のような旧版 GPT モデルは GPT-4 ほど発展しておらず、翻訳パフォーマンスは主要な特化型 NMT エンジンよりも劣っており、NMT の出力にはない、性別の一致とコンコーダンスに関する問題がいくつか見つかっています。

生成系 AI テクノロジーは幅広いプロフェッショナルな翻訳に対応できますか。

LLM の需要は非常に高まっていますが、LLM では産業規模のローカリゼーションに必要なコンテンツの量にはまだ対応できません。この状況は変わると思われますが、いつ変わるのは定かではありません。それまでは、NMT エンジンの代わりに LLM を使用して翻訳を行っても、翻訳処理により多くの時間がかかり、ほとんどの場合はそのコストも高くなります。

セキュリティの観点から、現時点で LLM を使うことは安全ですか。

ご利用をお考えの LLM がある場合、特にその LLM が無料で提供されている場合は、その LLM の利用規約とプライバシー ポリシーをよく確認し、理解することが非常に重要です。多くの場合、無料のテクノロジーを利用する代償として、あなた自身の情報が使用されることがあります。 

英国の国家サイバー セキュリティ センター (NCSC)  ではいくつかのリスクについて概説し、パブリック LLM に機密情報を提供することは避けるほか、パブリック LLM となった場合に会社に損害を与える可能性のある LLM には質問を送信しないよう推奨しています。  

当社では、自動化テクノロジーの利用にあたって、お客様の情報を保護するためにさまざまな手段を行使しています。

翻訳には LLM と NMT のどちらを選ぶべきですか。 

LLM の進歩のスピードは、これらの AI システムが自然言語処理 (NLP) 分野に発展をもたらし、ニューラル MT のパラダイムが終わりを迎える中で新しいパラダイムの一部となっていくことを示唆しています。とはいえ、自動翻訳の主要な MT エンジンを完全に否定するのは時期尚早です。 

当社では、この移行期にどちらか一方のモデルを選択してもう一方を除外するのではなく、NMT エンジンと LLM エンジンの両方のメリットを組み合わせたハイブリッド モデルを提唱しています。 

当社の調査では、翻訳に NMT エンジンを使用し、ポストエディット作業の際に LLM エンジンを活用するハイブリッド モデルのメリットが実証されています。LLM には人間が書いたかのような文を生成する並外れた能力が備わっているため、このアプローチによって NMT 出力の流暢さが向上します。

生成系 AI の成熟期にはどのようなことが予想されますか。

生成系 AI により、適切なフォーマルさの度合いやトーン、または否定の表現の一貫性が確保できないといった、ニューラル MT エンジンにかかわる長年の品質問題が解決される可能性があります。

生成系 AI と LLM の成熟に伴って予想される変化:

ワークフローの自動化を含む MT 品質の大幅な向上

グローバル コンテンツの生成と出力の増加 

MT の採用促進 

MT 使用によるカスタマー エクスペリエンスの向上

ライオンブリッジは現在どのような生成系 AI サービスを提供していますか。 

当社では以下の LLM 関連サービスを提供しています。

多言語テキスト生成とトランスクリエーション

プロンプト エンジニアリングと多言語プロンプト エンジニアリング 

プロンプト作成、翻訳、トランスクリエーション、翻訳レビュー、分析、テスト

応答の評価と検証

トレーニング コーパス、プロンプト、応答におけるステレオタイプ、偏見、問題のあるコンテンツの特定などを含む、多様性、平等性、包括性を促進するための取り組み

人間からのフィードバックによる強化学習 (RLHF)

LLM 評価

LLM のためのデータの注釈付けやデータ クリーニングなどのデータ関連サービス

多言語資産の最適化

モデルの微調整とカスタマイズ

ワークフローの自動化 

当社の研究開発 (R&D) チームは、進化する生成系 AI の新たな導入方法について継続的に調査しています。

生成系 AI は言語サービス プロバイダーやプロの翻訳者の代わりになりますか。

生成系 AI は言語サービス プロバイダー (LSP) の代わりにはなりません。25 年以上前の創業以来、当社は最高水準の言語サービスを提供するために、常に新しいテクノロジーを取り入れ、そのエキスパートとしてテクノロジーを最大限に活用してきました。テクノロジーの変化に適応する能力が、当社の成長、存続、そして成功を支えてきたのです。LSP を評価する際は、プロバイダーごとに、進化過程にあるテクノロジーを活用する能力を調査することが非常に重要になります。

この移行期に現行の MT エンジンの使用法を大幅に変えるのは時期尚早かもしれませんが、当社は、MT に関する豊富な実績をもとに、お客様が移行の適切な時期を見極められるよう支援し、移行の実施にあたってさまざまなアドバイスをご提供いたします。